阿蘇の五岳を望みながら暮らす第二の人生のための住まい

美しい南阿蘇の雄大な景色の中で、定年後にご夫婦が愛犬とともにゆっくり暮らせる家が南阿蘇に完成しました。

大自然の中で優しく快適に暮らしていくために、南阿蘇の風をうまく室内に取り入れる設計や一台で家全体を暖かく保つことができるペレットストーブ、さらに自然素材の特性を上手く活用し、夏涼しく、冬暖かいゼロエネルギー住宅をご提案させて頂きました。

N様ご夫婦が思い描かれている第二の人生の夢を私たちも共有して完成した「阿蘇五岳を一望できる家」。

今回の熊本地震で南阿蘇は甚大な被害が出ましたがN様の家には被害もなかったことが不幸中の幸いでした。すてきな第二の人生になることを心より願っています。

建築の背景

きっかけ

南阿蘇で快適に暮らすために、調湿効果にこだわりたい。

N様ご夫婦は山口県にお住まいで、定年後に南阿蘇で暮らしたいということで、熊本の建築会社を探されておりました。

弊社にお問い合わせいただいた理由が、「自然素材を使用し、特に”調湿効果”へのこだわり」にご共感頂けたところです。

決められた土地の条件の中、美しい阿蘇の五岳が見えるよう「眺望に最適な設計」と、「この土地の持つ気候条件を活かす設計」を基準に、外部と内部を一体化させることをコンセプトとした家づくりがスタートしました。

こだわり

とくにこだわったのが開放感。南阿蘇に暮らすからこそです。

家づくりを進めていく中で、特にこだわったのが「開放感」です。せっかく南阿蘇に暮らすのに、仕切りのある空間を作ってしまうと閉塞感を感じてしまい、台無しになると考えました。

限りある広さを有効活用するために、まず奥様が長い時間を過ごされるキッチンでの立ち位置を決め、そこから閉塞感が出ないように和室や2Fへの吹き抜けなどを考え、設計を進めていきました。

普段であれば北側の窓は小さくしますが、雄大な阿蘇五岳を一望したいという背主様のご希望を叶えるために、ハイグレードの冊子を使って北側に大きな窓を2枚設置しています。料理をしながら阿蘇五岳の夕暮れを楽しめる贅沢な空間を実現しました。

家づくり

南阿蘇の自然の力を借りれば、家はもっと快適になる。

南阿蘇でゆっくり暮らすためには「快適性」も欠かせません。まずは、土地の特性を考え南阿蘇の自然のチカラを有効に活用することを考えました。そのためには、まず大きな窓から風を取り込み、暖かくなった室内の空気を2階の吹き抜けから逃がすような構造にして、常に室内に爽やかな空間ができるようにこころがけました。

床などには阿蘇の風土にあった小国杉を利用。阿蘇で育った杉なのでN様の家にぴったりの素材です。また和室には漆喰を使用し、快適性を向上させました。そのほかにも随所にこだわりを散りばめ、快適性を実現しています。

こだわりのポイント

ペレットストーブ導入

リビングにペレットストーブを設置しました。なんとこのペレットストーブ一台で寒い南阿蘇の環境でも、充分家の中を温めることが出来ます。やさしい暖かさが家全体を包み込みます。

阿蘇五岳を一望できる環境

阿蘇五岳がリビングから綺麗に見えるように設計しました。家族がのんびりと過ごせる家にするため、家の雰囲気や外構までこだわっています。また、目の前にはドッグランもあり、愛犬もうれしいロケーションです。

ペットの足を洗ってそのまま家に入れる

ドッグランから帰ってきた愛犬が、寒い冬でも足を洗えるよう温水シャワー付きの洗い場を準備しました。そのままお家に入れます。

奥様の希望通りのキッチン&収納

アイランドキッチンと収納をオーダーメイド。キッチン下のウラとオモテを全て収納とゴミストッカーにして無駄がなく開放感を損なわないようにしています。

和室には、本格的な漆喰仕上げ

漆喰の壁で高級烏桓を演出。本格的な漆喰はコストがかかりますが、和室やトイレなど部分的に使用することで、充分コストを抑えながら利用することが出きます。

和室の上を有効活用した低い天井の収納

和室の上部を有効活用するために、天井高の低い収納を設置しました。こちらは床面積に入らないので、節税効果もありながら子どもが喜ぶスペースになっています。