こんにちは、アドバイザーの土谷です。
梅雨に入って少し経ちますが、毎年この時期になるとエアコンが各所で稼働し始め
ますが、エアコンの苦手な私には暑い、寒いの両方でつらい季節です。(自然な寒
さは全く大丈夫なのですが…)
家庭の光熱費を見ても、4月5月の湿度も低く、過ごし易かった時期からすると、
エアコン(我が家は「ドライ」です)や除湿機が稼働し始めたことで少々上昇気味…
いろいろな意味で「つらい」季節です…
今週の頭に研修に参加して「エネルギーパス:家の燃費(を表示する証明書)」に関
する話を聞いてきました。
「何だか効き慣れない言葉だな…」という印象を受けられると思います。私も同様で
したが、そのスタート地点は、現在住宅に関心もしくは関係のある人間なら誰でも知
っている「長期優良住宅」「低炭素住宅」などになります。
今回は全てを書くことは出来ません(出来ないことはないですがとんでもない長さにな
ります…)ので、さわりの部分だけ…
現在稼働(施行)されている「省エネ住宅ポイント」を例に考えてみると…
様々な要件があり、「エコ」な家を建てることでポイントが得られるもの。
ここで間違ってはいけませんが、「省エネ住宅ポイント」「フラット35S」など、要件を満た
して補助金がもらえる、金利などの優遇が受けられるものについて、「要件を満たして
利益を得る」ものではなく、「要件を満たすことで断熱などの住宅の仕様レベルを上げ、
(=初期投資:イニシャルコストをかけて)、光熱費などを抑制し(=ランニングコストを
抑え)、ランニングコスト減を積み重ねることで、一定期間内にイニシャルコスト分を回
収出来る建物の建築を奨励するために金利優遇・補助金などで誘導する」ものである
こと。
さらに一定期間で回収出来ればその後は利益(この場合は支出減)を得られ続けること
が求められため、住宅で言えば、イニシャルコストをかける対象は「躯体」もしくはそれに
準ずる、一度施工してしまえばやり替えをしない部分を主な対象にすべき。
しかし問題は、「回収出来ているか?」という判断が非常に難しいこと…
太陽光発電であれば導入費用、導入前の光熱費と、導入後の高熱費および売電金額
が全て「金額」という形で見えるため分かりやすいものの、例えば「断熱性能の向上」に
よって、「光熱費がいくら下がった」ということは計算が難しいものです。
そこで「エネルギーパス」に関しては世間一般に馴染みのある「燃費」という形で評価す
ることでお客様に分かりやすくするという考え方だと思っていただければ…
何故分かりやすいかというと、「家電」「車」などでは既に「燃費」という考え方が広く一般
的になっていて、馴染みのあるものになっているから。
ちなみに海外特にヨーロッパでは、「エネルギーパス」は当たり前になっているそうで、建
物の売買の際に、物件の内容として記載されているとのこと。
話を戻すと、先ほどの「光熱費」などがどうなるのか?数値化することで分かりやすく把握
する、のが「エネルギーパス」というわけです。
日本では、まだまだ馴染みが薄く「一般社団法人日本エネルギーパス協会」が第三者認証
サービスを行っているレベルで、公的化されていないのが現状です。
今回の研修で話を聞いてみて、「エネルギーパス」が公的な制度化されるのは難しい、時間
がかかる、と感じた一方で、「省エネ」「低燃費住宅」に関しては、制度・補助金が先行してし
まっていますが、根本にある必要性、意義が再構築、見直しされることが大事では?と感じ
た次第です…
何だか話が飛んで、バラバラになって…しまいましたが、何度かに分けて「エネルギーパス」に
関して、またその根底にある考え方その他ご紹介していきたいと思います。